研究室のような雰囲気を持ちつつ、
専門性をより追求できる職場

現在の主な業務は、大量生産を目的とした大型機械の設計、検査や評価を行っています。他社では設計のみを担当することが多い中、当社では設計から実際にお客様のもとで装置を立ち上げるまでの一連の工程すべてに携わることができ、そこに大きなやりがいを感じています。
具体的な製品としては、スマートフォンなどの内部に使用される、微細な水晶部品を接合するための装置を手掛けています。1mmにも満たない肉眼では確認できないレベルの微細な部品を扱うため、作業には高度な精密技術と集中力が求められます。

幼い頃からプラモデルや工作が好きで、ものづくりへの強い関心を持っていました。そのため、BtoBの「ものづくり」に携わる仕事を中心に就職活動を進め、その中でもものづくりに必要不可欠な技術を追求したいという思いを持っていました。活動を進める中で、さまざまな製品の製造を支える「接合技術」に興味を持ち、この分野でのキャリアを築きたいと考えるようになりました。

接合技術を持つ企業は他にもありましたが、日本アビオニクスは4種類もの接合方法を有し、さらに世界的に高いシェアを誇る製品を有していることに魅力を感じ、入社を決めました。

社内は和やかな雰囲気で、社員は楽しそうに働いています。展示会や研究会での出来事を語り合ったり、アイデアベースで活発な議論が交わされたりする場面もよく見かけます。

アビオニクスには4つの接合工法がありますが、全員がすべての溶接工法をマスターしているわけではありません。それぞれの工法やさまざまな分野の専門家が互いに協力し合い、時には事業部の垣根を超え連携することで、お客様の新たな要望に対して最適な工法をディスカッションすることで、より良い製品を提案しています。

私自身、大学生から社会人になったばかりの頃は、わからないことだらけで不安な気持ちが大きかったため、質問や相談がしやすい雰囲気作りを最も大切にしています。私自身もそのような環境に助けられたことから、後輩が困っている様子を見かけたら積極的に声をかけるように心がけています。

後輩には、すぐに相談するだけでなく、自分自身で調べて考えることも重要だと伝えています。特に設計業務に携わる新入社員には、最初から設計に特化させるのではなく、実際に製品に触れたり、実験や装置立ち上げの現場でお客様のご意見を直接伺うなど、幅広い経験を積ませるように配慮しています。こうした実践的な経験を通じて、設計に取り組む際の視野が広がり、より質の高い仕事ができるようになると考えています。

社内では、有志による勉強会も活発に行われています。新技術や研究会の最新情報を共有する機会を設けることで、社員全体のスキルアップを図っています。自発的に勉強会を開催し、情報のキャッチアップに力を入れている社員もいます。

日々の業務では、1ミリ以下の微細なデバイスを溶接するようなど、高い精度が求められる作業に取り組んでいます。機械の精度を向上させたり、顕微鏡で結果を確認したりしても、原因の特定が難しい場合も多く、技術力と粘り強さが求められます。

こうした課題を乗り越えるため、根本的な解決策は自分なりに考えながらも、他事業部の経験者や展示会で情報収集を行う専門家からヒントを得て、新たな知見を取り入れながら製品開発を進めています。

お客様の要望に応えるため、まだ世の中に存在しない製品を自ら試行錯誤して作り上げていく過程は、多くの困難を伴いますが、その障害をひとつひとつ乗り越え、自分が設計したものが形となっていく瞬間に大きなやりがいを感じます。特に、自分よりも大きな製品が目の前に完成した時には大きな達成感があります。また、自分が携わった製品が、スマートフォンなど人々の生活に身近なものをつくるうえで欠かせない存在であることを知ったとき、この仕事の意義を強く実感します。